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2007年 08月 03日
My   Rose  Gardenへの ご招待-54-
美しき姿  Old Roses

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Boule De Neige      ブルー・ド・ネイジュ


「失われた時を求めて」  マルセル・プルーストの長編小説に登場するバラです
「プルースト現象」 嗅覚 味覚が過去のさまざまな出来事を呼び起こす心理現象
「無意識的記憶」とよばれている 小説のなかで彼が紅茶に浸したマドレーヌによって
記憶の扉がひらかれていく コンブレーの幼き日過ごした街並み
スワン夫人が白く香しきバラのブーケを飾っていた記憶 
 そのバラこそBoule De Neige であった..初恋の人であったのだろうか
スワン夫人が あるいはBoule De Neige が恋をはこんだのだろうか

記憶とは時間の中に存在しているのか
過去 現在 未来とは ただ 直線的なものなのか
あるいは過去が鮮やかによみがえることは
現実の時を重複して生きているのではないか
かってに我らは過去 現在 未来とを分けているだけではないのか
マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」にはそんな疑問がバラの花と共に
織り込まれていたと
Boule De Neigeのバラは記憶をとどめ 同じ種が永遠に時をすべり行く
過去といわず 現在といわず 未来といわず
すべて平行し流れ 時の架け橋の鍵は我ら独自に持ち 
時折開いてはまた閉じているのだろうか
無意識のうちに あるいは 鍵を探し求めいるのだろうか
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少年期の回想シーンのコンプレーの舞台となったのはイリエの街
シャルトル大聖堂のあるシャルトルの南に位置する 
小説が有名になってからは イリエ・コンプレーと呼ばれている
ベル・エポックの世代を代表する小説「失われた時を求めて」
Old Roses   Boule De Neigeもまた
ベル・エポックを代表する名花です
雅な香りがスワン夫人の立ち振る舞いとかさなります
 「現実は記憶の中に作られる」   ということでしょうか

失われた時を求めて」は1913年~1927年の刊行で
20世紀の代表的小説といわれています
Boule De Neigeが小説に登場しているのですから
おそらく1800年代には存在していたバラでしょう

  
追記~~~随分前に 単行本で読みました たしか8冊くらいの長編小説でした
題名につられたのです 「失われた時を求めて」とは どんな小説なの~と思って
とりかかったと いったほうが似合うほどの長編でしたから~~
主人公が明記されていない 多分 私 あるいは彼 と なっていて...
どうやら それが作者の意思そのものではないかと
紅茶にマドレーヌを浸し口に入れ その味覚によって鮮やかに過去への旅に
いくのです 有名なシーンです
作者は時空を円形に捉えている  かなり哲学的に論議を呼んだ作品でもあります
作品を仕上げる為にプルーストは音の無い世界で書き上げたと
部屋中をコルクで防音したといわれています
映画にもなりました フランスが生んだ世紀の美女 カトリーヌ・ドヌーブが
彼女のアンニュイな魅力でいっそう物語りの不思議さに魅力が加わっていましたし
衣装 調度品も時代が再現されていました
前編となる「スワンの恋」も
ライフログにも登録してあります
もう一度読むことは  それは ライフ・ログそのものです
なにしろ 長編なんですもの!
庭のアーチにからんだBoule De Neigeはもう100年あるいは200年もの長い間
失われた時を求めて」旅を続けているのでしょう
いえいえ まだ 旅の途中と白いドレスを風にゆらしておりました



   

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by petitsgateaux | 2007-08-03 12:00 | ブルー・ド・ネイジュ